永正寺副住職 中村建岳が、法話を推敲する過程で考えたことや、日頃感じていることなどを、そのまま素直に表現するブログ。

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十牛図

2012.7.20
⇒前回からの続きです。


私たち人間は、
もうひとりの自分・無意識 」である「 」のようなものに主導権を握られてしまっています。

そのことに、
なかなか気づくことができません


禅の世界では、

その「 もうひとりの自分・無意識 」を猫ではなく、「 」と表現しています。

それが有名な「 十牛図 」(じゅうぎゅうず)であり、
悟りについて、10の図で表現をしているものなのです。


本屋の仏教コーナーには必ず「十牛図」の本がありますし、
検索すれば、たくさん画像、解説がでてきます。


このブログでは、
私なりに解説したいと思います。


1. 尋 牛 (じんぎゅう)

109-1
「 牛 」=「 もうひとりの自分・無意識 」を探しにでかけます。

私たちは、そもそも、
「 もうひとりの自分 」を探す必要性にすら気づくことができません。
私は私という顕在意識で、すべて自分をコントロールできるはずだと思い込んでしまっています。




2.見 跡 (けんせき)

109-2
「 牛 」の足跡を見つけます。




3、見 牛 (けんぎゅう)

109-3

「 牛 」=「 もうひとりの自分・無意識 」を見つけます。

やはり、私は私の顕在意識が主人公だとらわれていて、
見つけているつもりでも、なかなか見つけられないものです。




4.得 牛 (とくぎゅう)

109-4
せっかく「 牛 」を見つけても、
暴れるばかりで、なかなか言うことをきいてくれません。

本当に、なかなか言うことをきいてくれません。




5.牧 牛 (ぼくぎゅう)

109-5

「 もうひとりの自分・無意識 」を飼いならすことです。


簡単に描いてありますが、
容易くできません。とても難しいことです。

無意識は「 猫 」のように、言葉が通じず、気ままで、
無理矢理に言うことをきかせようとすれば、
かえって反発しかねないからです。

10あるうちの5番目、半分ですが、
ここまで行けば、「 悟り 」の境地に達しているのだと思います。


ですから6以下はある意味おまけです。




6.騎 牛 帰 家 (きぎゅうきか)
109-6

その牛の背に乗って家に帰ります。
意識と無意識が完全に一体となるような境地です。




7.忘 牛 存 人 (ぼうぎゅうそんじん)
109-7
その「 牛 」という存在を意識しなくてもいいぐらい自然な状態です。
あたかも、牛という存在を忘れるような。





8.人 牛 倶 忘 (じんぎゅうぐぼう)

109-8

すると、私という存在さえ忘れてしまえるような自然な境地。
いわゆる「 空 」の境地でしょうか。




9.返 本 還 源 (へんぽんげんげん)
109-9

何も無くなりましたが、現実のみ があることがわかりました。

仏教とは、ある意味、
現実のみ拠りどころ 」とする宗教です。
現実を深く理解することで、癒されようとするものです。




10.入 鄽 垂 手 (にってんすいしゅ)
109-10
そして、
またその現実に戻っていくのです。


<続く>



以前もご紹介しましたが、
友人の心理カウンセラー山中ショウセイさんの「十牛図」の記事も、是非ご覧くださいね!

 ■ 心理カウンセラーショウセイのカウンセリングルーム 
 ⇒十牛図「うつ病、神経症の回復プロセス」
 ⇒十牛図2、「うつ病、神経症克服へ・・・」



※当然のことながら、このブログはあくまで私の個人的な解釈です。


関連シリーズ
⇒「 もうひとりの自分・無意識 」





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コメント
No title
こんにちは
十牛図って初めて聞きました。ほんとうに、
5まで行けるだけですごいと思うのに、
まだまだその先があるのですね。
なかなか奥が深そうです。
2012/07/20(金) 15:39 | URL | Sakulanbo #ZPPmqLno[ 編集]
Re: No title
Sakulanboさん
コメントありがとうございます。

以前、臨済禅師の悟りについて書いたことがあるのですが、
それすら、「1.尋牛」の段階なのかと思ったりしています。

イラストは私が参考までに書いたものですので、
是非、本物の十牛図をご覧くださいね♪
2012/07/20(金) 23:45 | URL | 建岳 #-[ 編集]
絵までお上手とは ( ゚o゚)ハッ
先日も温かいお返事を有難うございます^^

建岳さんのブログに感動し、最初から読み始めて、そろそろ二週間でしょうか?

とうとう、今日は、この、今年7月の記事まで、辿り着きました(^_^)/

何日も何時間もかけて、お書きくださった文を、こんなあっという間に読み進めてしまう「読者」という自分の図々しさが申し訳ないですが、

とっても考えさせられて、ちっぽけな悩みを忘れて、心がキレイに洗われたような気持ちになれております。

全部読んだら、もう忘れているところがあるので、また読み直して、3度目は、会報の細かい文字や、コメントまで、じっくり読むつもりです^^(ストーカーちっくで、すみません~ 恥)

それと、実は、前回の十牛図のとき、建岳さん自身のご説明も伺いたかったな~と思っておったので、この記事はとても嬉しかったです!

私は、半年前に別の本で一度説明を読んだことがあり、そのときは正直「ふーん。だから、なに?」と思ってしまったのです(理解力不足で……恥ずかしいです)

ところが!今回、「ええっ、そんな意味だったの!なるほど~^^そうなりたいなぁ」と、私なりにとっても理解できました! とても嬉しいです。

お書きになっている説明自体は、以前読んだものと、ほとんど同じっぽいのに、なぜ?(∵) キョトン

と思い、私なりに考えたのですが、

これまでの記事で「無意識が主で、思い通りにならない」と「現在を生きることの大切さ」を、親身に判りやすく教えておいて下さっていたことと、

絵が、超可愛いくて^^ ブタさんっぽい尻尾も、小僧さんの無邪気さも、すんなり世界に入りこんでいけました! 

十牛図を分かってほしいと思って下さっているのが、文は短いのに、私の無意識へ、直接、訴えかけてきたような感じ?
(気のせいだったら、すみません~ 恥)

と、僭越ながら、愚考いたしましたです(*^.^*)エヘッ

自分には理解できないのでは?と諦めかけておりましたので、こうやって1つ1つ教えていただけて、感謝しております!本当に有難うございます(ぺこり)
2012/12/17(月) 22:15 | URL | 多聞あろ #4n3Myn9Y[ 編集]
Re: 絵までお上手とは ( ゚o゚)ハッ
多聞あろさん
コメントありがとうございます。

このブログの仏教に対する解説は、

誰もが知っているようでいて、
その圧倒的な重要性を感じられない「 無意識の存在 」に
強くスポットをあてているもので、

その特徴は、
他の仏教書にはあまりないものだと思います。

自然に「十牛図」について理解していただけたのであれば、
とても嬉しいです♪

絵は最初、ネットや書物から借りようと思ったのですが、
著作権の問題がクリアーできなかったのもあり、
自分で鉛筆で描きまして、スキャナーでとりこみました。

せっかく描くなら、
親しみやすいイメージにしたいなと思っていたら、
こんな感じになりましたf(^^;)

20年ほど前の大学時代に描いた、
マンガ!?のようなものを、
いつか、このブログで紹介しようか!?などと考えてもいますm(_ _)m
2012/12/19(水) 21:12 | URL | 建岳 #-[ 編集]
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