永正寺副住職 中村建岳が、法話を推敲する過程で考えたことや、日頃感じていることなどを、そのまま素直に表現するブログ。

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3代目の苦悩

2011.5.28


「 会社は、3代目駄目にすることや、倒産してしまうことが多い 」

と耳にすることが、よく!?ありますね。


会社の創業者である1代目は、
会社を興す上での ありとあらゆる問題を解決し続けなければなりません。

商品開発、販路拡大、会社の組織作り、・・・。

そして
時代を読み風を感じ
さまざまな決定タイミングを見計らってしなければなりません。

もちろん
成功する会社ばかりでなく、ライバルに敗れてしまうものも
でてくるのですが、


勝ち残った会社の創業者
その高い能力と、判断力
そして運を引き寄せつかみ取るかのような迫力気力など

それぞれ語り継がれるようなことがあると思います。


そして
2代目は、その創業者の息子、あるいは息子のようなものですが、
その創業者の凄さや迫力
感じながら育つことができます。


会社をなんとか!?存続させます。


しかし
孫の3代目になると、
お爺ちゃんの凄さが分かりません

お爺ちゃんはお爺ちゃん。
言ってしまえば過去の人
単に頑固で恐い人!?だったりします。


そして生まれたときから、会社があって、何もかも恵まれている3代目
それはもう、
創業者の研ぎ澄まされた感覚や迫力など望むべくもありません


そして、
間違った判断ばかりして、会社を大きく傾かせる3代目


説明が長くなりましたが、
よくあるパターンです。



もちろん、失敗例ばかりでなく
成功例もあるでしょうが、


この例で重要なことはつまり、
創業者3代目置かれている環境状況が「 全く 」違うことによる、

「 経験の決定的な違い 」です。


人間の持って生まれた才能努力
もちろん大切なのですが、
その置かれた環境による経験の違いは、

ちょっとやそっとの努力ではどうにもならない
もう本当に圧倒的で決定的な違いなのです。



さて、ここまでが
長い!?前置きです。


実は、
この「 3代目の苦悩 」
会社ひとつの例にはとどまらないと思うのです。


日本という国レベルでも同じことが言えるのはないでしょうか!


つまり、
戦後新しい国造りが行われました。

敗戦直後の日本は、
会社も、役所も、政府も、政党も、裁判所も、学校も、国民も、何もかも。

ありとあらゆる団体が、
まさしく当時は、創業者意識がしっかりあって、つくってきたのではないか?

しかし
戦後60年をすぎた現在は、
まさしく
その第3世代の世の中になってしまい、

つまり、
創業者の研ぎ澄まされた感覚や経験のない
3代目ばかりの私たちが、

ピント外れの議論やこだわりでごちゃごちゃしているうちに
あるいは、
組織の中でしか通用しない議論に明け暮れているうちに、

どんどん日本という会社自体が傾いていくという、
その大きな流れの中にいるのではないか

という投げかけなのです。



そのように考えると
実は、


明治維新の後、
約70年で太平洋戦争に突入し、

勝利を度外視した補給なしの戦闘や、人命軽視の戦略などで、
結果、敗戦に至ってしまったこと。


その大きな要因のひとつ
( もちろんその要因は、他にもたくさんあります。 )

当時の日本が、同じように
「 3代目の苦悩 」を抱えていたからではないか

と私には思えてならないのです。





残念ながら、
私たち3代目には、ちょっとやそっとの努力では
創業者意識にはなれません。

前回取り上げた
当事者意識の欠落も、まさに3代目の特徴です。


私たちは今、大きな巨大な「 苦悩 」の中にいます




<若干の補足>
私の考えている3代目とは、

今、現役世代の人を狭く指していて、
今、高齢世代の言うことが正しい といいたいわけではありません。


その時代に共通する意識全体が、3代目という意味であり、

今生きている私たち(年齢、世代関係なく)全ての
集団意識のことを指しています。

どうぞ
よろしくお願いいたしますm(_ _)m








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コメント
おはようございます。
v-254 いつもそこに潜む真実を広く深く読み、問題提起してくださって・・・ ありがとうございます。。。一人ひとりが、自分を知り 学び続けることの大切さを知らなければ そして実行しなければと思っています。わたしは建岳さまの人々をやさしく包み込むような"道しるべ"の仕方・・・ステキだと感じています。住職さまとご一緒にどうぞ頑張ってください。声援を送ります。。。
2011/05/29(日) 08:06 | URL | Msmimi #-[ 編集]
目から鱗
お邪魔します。

興味深く拝読いたしました。

三代目で身上をつぶす……。
今の日本の状況に似ているとは、目から鱗でした。

ぬるま湯に浸かっているうちに、
原発という業火に焼かれそう。
怖ろしいことです。

しかし、まだお尻に火がついていないのか、
先送り、楽観主義。
国民があまりにも人が良すぎるので、
政治家も甘えてしまうんでしょうか。

この大きな苦悩を解く鍵は、
一体どこにあるのでしょうか。

2011/05/29(日) 17:06 | URL | お夕 #wikz35BA[ 編集]
No title
「置かれた環境による経験の違いは、
もう本当に圧倒的で決定的な違い」
という言葉に全くそのとおりだと思いました。

このことが本当に理解できていないと、相手の立場にたって
考えてみるやさしい心の部分・余裕がなくなり、ギスギスした社会に
なっていくのではと思います。
2011/05/29(日) 23:41 | URL | 罪と罰 #-[ 編集]
Re: おはようございます。
Msmimiさん
コメントありがとうございます。

なんだか本当にありがとうございます。
とてももったいないお言葉をたくさんいただきまして、
とても恐縮しておりますm(_ _)m

私自身、今の過剰なストレス社会がとても気になっています。
そして個人個人が抱えているストレスを、
たまたまミスをしたり、弱みを見せてしまった人に押し付けて、
責任を回避しているように感じることがとても多いのです。

でも、考えてみると、
その個人個人が悪いのではなくて、
もう社会全体そのものが、その大きな流れな中にいるということが分かると思うのです。

そして
そのことを理解したら、理解した分だけ
その人のストレスが緩和され、
弾いては社会不安の減少になるだろうと私は思っています。

つまり、
誰かの責任を追求するのではなくて、
今私たちが抱えているストレスをなんとかできないものか?
というスタンスで考え、表現しております。

是非、
ご声援を無駄にしないよう、
心していこうと思います♪

ありがとうございますm(_ _)m
2011/05/29(日) 23:50 | URL | 建岳 #-[ 編集]
Re: 目から鱗
お夕さん
コメントありがとうございます。

目から鱗ですか。

ありがとうございます。

実はこの記事は当初、
戦後60年経った現在だけのことしか頭に無かったのです。

それが
文章を書いている途中に、

「 あっ! ひょっとして! 明治維新後は・・・ 」

と気がついて、
実は私自身が「目から鱗」だったのです。

どんな帝国や国も制度疲労、金属疲労をおこす原因の一つは、

やはり、
圧倒的な経験の差からくる、3代目以降の見当違いの考え方による混乱だと思います。


そして、
大きな苦悩を解く鍵ですね。

私は、
このブログなどで提起をしていこうと思っていますが、
仏教の本物の癒し(無条件の癒し)を広げることだと思っています。
それを流行させることが鍵だと思っています。

私なりに、これからそのことを
表現していきたいと思っています。
2011/05/30(月) 00:02 | URL | 建岳 #-[ 編集]
Re: No title
罪と罰さん
コメントありがとうございます。

まさに今の世の中は、とてもギスギスしていますね。

そして
ギスギスして心に余裕がないものだから、
そのストレスを他人にぶつけ、背負わせて
その責任やストレスから逃れようとするから
余計、ギスギスするのですね。

まさにスパイラル。悪循環です。


ですからやはり、
個人個人のレベルでそのストレスを昇華、消化できるような取り組みを
していきたいと思っています。

現実は
諸行無常であるとか、
色即是空、空即是色であることとか、

現実を理解し近づけば近づくほど
人は癒されストレスが無くなります。

「置かれた環境における経験の違いは決定的」
という現実についても深く理解が広がっていくことが、
とても大切なことだと思っています。
2011/05/30(月) 00:11 | URL | 建岳 #-[ 編集]
関東大震災
関東大震災のときに、渋沢栄一が、
「世の中を貪っている為に起こるべくして起こった」というような事を言ったそうです。
今回の東日本大震災でも石原知事が同様の事を言いましたが、
正に、三代目の話とつながるところがあると思いました。
2011/05/30(月) 11:02 | URL | 白い月の風 #k9MHGdfk[ 編集]
No title
世界大恐慌の時代って、どんな時代でしたっけ、世界史、日本史を、学び直すと、意外と、かつろが見えてきそうな気がしました!

ありがとうございます!
2011/05/30(月) 21:17 | URL | 平木 治瑠 #-[ 編集]
こんばんは。
はじめまして。
ときどきおそるおそる、覗かせてもらっています。
もうご覧になったはずですが、なかなかに罰当たりの事を書いておりますので、怖くて(笑)。
いつも、大いに頷き大いに感心しています。
今日の「3代目」も実に!と唸ってしまいました。
ときどき御教えを垂れていただきたく、お邪魔したいのですが・・・。よろしくお願いいたします。
2011/05/30(月) 22:05 | URL | NANTEI #8g7ZE2Jk[ 編集]
Re: 関東大震災
白い月の風さん
コメントありがとうございます。

なるほどです。
やはり、その精神性の退廃などが心配されている状況が
周期的にあったということなのですね。

3代目では、真実が分かりにくくなってしまうからこそ、
真実を見つめ続けていく力をつけていきたいと願っています。
2011/05/31(火) 00:25 | URL | 建岳 #-[ 編集]
Re: No title
平木 治瑠さん
コメントありがとうございます。

歴史を学ぶことは大切ですね。
といって、私自身あまり理解していないのですが、
私は、ローマについて考えることが好きです。

塩野七生さんの「ローマ人の物語」は
私にとって、バイブルのようなもの!?です♪
2011/05/31(火) 00:28 | URL | 建岳 #-[ 編集]
Re: こんばんは。
NANTEIさん
コメントありがとうございます。

こちらこそはじめまして。

「おそるおそる」ですか♪

きっと私は、怖い人ではありません!?
普通の人と思います(汗)

私自身が、あーでもないこーでもないと考えていることを
表現しているだけですので、

もう何といいますか、もし何か考えていただけるきっかけの一つになれたとしたら
もうとっても有難いです。

どうぞお気兼ねなくですm(_ _)m

こちらこそ、色々教えてくださいね♪
2011/05/31(火) 00:36 | URL | 建岳 #-[ 編集]
建岳さんへ
全てに道はローマに通じる、でしたっけ?

その本、興味が、湧きました、機会があったら、手に取って目を通してみます。
2011/05/31(火) 08:12 | URL | 平木 治瑠 #-[ 編集]
Re: 建岳さんへ
平木 治瑠さん
コメントありがとうございます。

ありがとうございます♪
塩野七生さんの「ローマ人の物語」は
一年に1冊ずつ16年に渡って書かれたもので、
ローマの誕生から滅亡まで、1000年以上のことについて
書かれています。

ローマ帝国が巨大な帝国を築くことができたその要因についてなど、
塩野七生さんの冷静で的確な描写で、見事に心に迫ってきますよ♪
2011/06/01(水) 00:46 | URL | 建岳 #-[ 編集]
No title
今日は、
 この回のテーマとは少し離れますが、何かの本の中で、
塩野七生さんが、学生だった頃の話を書いていて、
 当時女子高校生だった塩野さんは、高校の歴史教科書に
「ローマは文化的にはギリシャ文化の模倣にすぎなかった。」と書かれている事に疑問を持ち、当時の恩師に、
「模倣にすぎないそんな薄っぺらいものが、何百年も続くに耐えられるのか?」という質問をしたそうです。
 それに対しその社会科の先生は、
「残念ながら、先生のレベルではその質問に答える事が出来ないが、ローマ時代について書かれたこんな書物があるから、読めば参考になるかもしれない。」
 と言って本を紹介してくれたそうです。そしてそれが以後の塩野さんの研究と著作のきっかけになったそうです。
 高校生をバカにするわけでは無いですが、あまりに早熟と言うべきか末恐ろしい。そのころから「研究者の視点」を持ち合わせていたのですね。
 そしてその社会科の先生を尊敬します。彼女の才能を埋もれさせることなく導いて教育者として立派だと思います。
 或は、彼女が質問してきたときに、自分を超える教え子が出たと感じ(出藍の誉れ)うれしかったのかもしれません。
 どの時代が特別に良かったとか悪かったとかは無く、どの時代も、それぞれの事情、困難を抱えながらやってきたというのを、「歴史」を学べば知る事が出来るし、「歴史」を知れば「未来に対する不安」にとらわれるのではなく、「今あるここ、」現状の判断や対処が大事なのはもちろんですが、それに加え、過去の事例や、今に至るそもそもの原因やいきさつから考え、解決をはかる視野を作る事が出来ると思います。
2012/12/23(日) 14:24 | URL | y.k #-[ 編集]
Re: No title
y.kさん
コメントありがとうございます。

塩野七生さんの冷静で、先入観をもたず、
良い悪いをいったん外したような分析姿勢がとても素晴らしいと思っています。

その才能を伸ばすきっかけの一つとなったエピソードかもしれないですね!

「 歴史に学ぶこと 」

歴史を曲解したり、一部しか見ることができなかったり、
なかなか難しいものがありますね。

「 歴史を素直に学ぶこと 」が必要かもしれません。

2012/12/25(火) 18:10 | URL | 建岳 #-[ 編集]
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