永正寺副住職 中村建岳が、法話を推敲する過程で考えたことや、日頃感じていることなどを、そのまま素直に表現するブログ。

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結果論と当事者との決定的断絶

2011.5.25

すっかりお寺生活ブログになっていましたが、
今回は時事問題についての補足です。

TVなどで
スポーツ中継を見ていると
解説者がよく
「 この配球はいけない 」とか
「 この作戦が悪かった 」とか
さもそれがあらかじめ分かっていたように評論し、
その選手や監督を批判することがあります。

しかし
それらの多くは
結果を見たうえで良いとか悪いと判断している
まさに「 結果論 」です。


「 確かに正論だけど、結果を見てから言ってるだけじゃんっ! 」
皆さんも何度もそう感じられたことがあるのでは?
と思います。


前回のブログでも書きましたが、
そもそも私たちは
次の瞬間、何が起こるのか分からない存在なんです。

「 いくつかの予想をたてることができ、そのうちの一つが起こるかどうか 」
程度の能力しかないのです。


ですから、私たちは
どちらに転ぶかわからない中、
あえて当事者として一つの行動を選択するのみなんです。


当事者本人にしてみれば
「 そんなことは分かっていたけれど、その可能性については分かっていたけれど、
  その時、その判断をせざるをえなかった 」

「 相手のバッターがインコースを待っているのかアウトコースを待っているのか、
  両方の可能性について考えたけれども、
  あえて、インコースに投げてしまった 」



結果が分からないときの判断と
分かってしまった後での判断には、

全く表現しようのないほどの決定的な断絶があります。


これはもちろんスポーツの世界に限りません。



私たちの日常生活全てにおいてなのです。



全く当たり前のことなのですが、

結果が分からない段階での、予測、判断そして行動は極めて難しく、そして厳しいのです。
なぜなら結果が分からないのですから。

結果を見てから批評するのは、
まさに
「 後だしジャンケン 」の容易さです。
なぜなら結果を既に知っているのですから。



実は、
政治経済などについても同じように、
TVも新聞、週刊誌、マスコミ全般私たちは、こぞって
「 結果論 」「 後だしジャンケン 」で判断し
当事者の責任を追及してしまっているのです。


そして不思議なのは、
まだ比較的スポーツの世界であれば、
評論家の指摘、批判にも割と冷静に「結果論」と反論したりするのですが、

政治の世界では、その「 結果論 」反論が許されないのです。

しかも、
巧妙に結果論であることを隠し、
狡猾、そして時には悪意まで込められた批判が
世の中溢れかえってしまっています。


もちろん政治とは
結果が厳しく求められるものであり、失敗が基本的に許されないものなのですが、


だからといって
「 結果が分からない状況での難しい判断 」をする当事者を全く無視した
なんでもかんでもの結果論批判は間違いです。



「 解説者がいなくてもプレイヤーがいれば野球はできます

  しかし、
  解説者がどれだけいてもプレイヤーがいなければ野球はできません。 」



私たちが当事者(プレイヤー)であるならば
いつも、次の瞬間のことが分かりませんし、結果論で判断することもできません。

それでも懸命に判断し
そして結果が悪ければ、それを修正していくのみなのです。


誰しもが
結果論で批判をされて悔しい思いをしたことがあるはずです。


同じことを、同じ悔しい思いを周りの人にさせないように
みんなが心掛ければその分だけ

きっと、
この「 ヒステリックに責任追及をやめない社会 」が、改善していくのだと思います。









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コメント
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2011/05/25(水) 07:37 | | #[ 編集]
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2011/05/25(水) 07:41 | | #[ 編集]
おはようございます!
拍手します!
2011/05/25(水) 08:17 | URL | 平木 治瑠 #-[ 編集]
No title
今の世の中を見ると「ヒステリック」な反応が多くて戸惑ってしまうことが多いです。
過程に置いての選択は、本人にとってはその時点ではその選択が最善だと思っているわけですから、もし予想していたこととは違う結果が現れたとしても、それを論うのはいかがなものかと思っていました。
そんなに言うなら、選択の時点でアドバイスすれば良いのに…って感じでしょうか。
ただ、今の政治の世界には国民無視の政争に明け暮れる人たちが多いようで、揚げ足を取る為に悪い結果が出ることを望んでいるような不心得者達が見え隠れするのには閉口いたします(ーー;)
2011/05/25(水) 10:48 | URL | りな #GTE555uc[ 編集]
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2011/05/25(水) 15:53 | | #[ 編集]
Re: おはようございます!
平木 治瑠さん
コメントありがとうございます。

こんばんわ!
拍手ありがとうございますm(_ _)m
2011/05/25(水) 21:00 | URL | 建岳 #-[ 編集]
Re: No title
りなさん
コメントありがとうございます。

今の世の中、人の揚げ足をとって、自分の存在感をだそうという人が多いですね。
自分の存在感は、自分自身が行動を積み重ねて出していくべきなのに。
全く、りなさんの仰る通りです。

政治の世界はもちろんですが、悪い結果が出ることを望むのはマスコミも同じだと思います。

マスコミは、事件を報道する使命を果たしたいと願う存在なので、

ある意味、
報道できる事件が起こることを、今か今かと待ってしまっていたり、
何もないときは、無理やり問題であるかのような取り上げ方をしてみたり、

待ちに待ったも事件が起こったときには、
それこそ喜び勇んで、興奮して取材してしまっています。

マスコミの本質的な性質ゆえに、仕方がないことでもありますが、
だからこそ、マスコミに関わる人、
ひとり一人がしっかりその罪悪感を自覚しながら取材報道していただきたいと
切に願っていますm(_ _)m
2011/05/25(水) 21:16 | URL | 建岳 #-[ 編集]
はじめまして
最近ブログを読み始めさせていただいた者です。
敵(public enemy)を作り上げそれを叩くことで一定の心の平穏を得たいと思うのは人間の本能によるものなのかもしれませんが、世の中がこれほどまでの困難に直面している今、ここまでの酷い状況を見ると怒りより情けなさでいっぱいです。
弁護する気は更々ありませんが、1年前(まだ1年前!)の鳩山辞任劇も既得権益者からどれだけの抵抗があったかということを微塵も考慮せず鳩山一人に全てを押し付けて肝心の沖縄は置き去り。
今回も倒閣だ何だと騒いでいる人たちこそが杜撰な原発を野放しにしてきた張本人なのに誰もそれに触れず・・・。
マスコミもネットも政治も所詮私たち市民社会の生き写しですから市民レベルでの変化が必要なのでしょうがなかなか難しいですね。
原発への賛否、これまでの投票行動に関わらず、どこまで背負えるかは別として自分たちにも背負うべき業があるはずなのですが、そういった話が全く聞こえてこないことに一番危機感を覚えます。
2011/05/26(木) 01:12 | URL | ジョー #mJxP.Gqk[ 編集]
Re: はじめまして
ジョーさん
コメントありがとうございます。

こちらこそはじめまして。

なるほどそうなんですね。
>敵(public enemy)を作り上げそれを叩くことで一定の心の平穏を得たいと思うのは人間の本能

敵を作って、その敵に責任を負わせ続ければ、自分はいつも安全ですものね。
政治もマスコミも私たちも、真っ先に当事者であることから逃げ出して、
いつも安全なところから当事者の責任を追求し続ける、
本当に悲しい状況の繰り返しなのだと思います。

ジョーさんの言われるとおり、市民レベルでの変化が必要ですね。

そして私は、
政治、マスコミ、スポンサー、私たちそれぞれが相乗効果で事態をより悪くさせているのではないかと
心配しています。

このブログの時事問題では、震災後のマスコミ報道を取り上げながら、

問題提起型のニュースショーを繰り返し放送することによる
私たちひとりひとりの不満の増加、ひいては社会不安をも引き起こしてしまっている現象、
悪い意味でのサブリミナル効果について指摘してきたつもりです。

もし、お読みでなければご覧いただければ幸いです。

政治、マスコミ、スポンサー、私たち
まず第1は、みだりに取り乱さない冷静さと落ち着きを。(つまり中道)
第2には、当事者意識の育成を。

宗教家として問題提起をいていければと思っています。

これからもどうぞ
よろしくお願いいたしますm(_ _)m
2011/05/26(木) 15:27 | URL | 建岳 #-[ 編集]
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